🌕 止水ノート 第1話

游を見つける旅のはじまり

Beginning the Journey to Yu


詩

まだ形にならないものを、
ひとつずつ並べてみる。

その中に、
小さな光が見える気がする。


本文

ビューティサーガという世界を描いていると、
ときどき、ひとつの言葉が浮かびます。
それが「游(ゆう)」という言葉です。

「游」は、
形を尽くし、力を抜いたあとに現れる——
自然で、たおやかな自由のこと。

それは、何かを“得る”自由ではなく、
もう“整えようとしなくても”整っているような、
静かで、しなやかな状態。

僕自身は、まだその場所に辿り着けていません。
けれど、その感覚を信じて歩いていく。
この止水ノートは、
その“游を見つける旅”の記録にしようと思いました。

物語(サーガ)をつくるというのは、
現実にもうひとつの地図を描くような行為です。

高埜木魂や奈緒美、夕凪たちが生きる世界には、
僕自身がまだ見つけられていない「整う」という感覚が息づいています。
彼らが迷うとき、僕も迷い、
彼らが光を見るとき、僕の心も少し明るくなる。

そんなふうに、サーガは僕にとっての“拠り所”です。

この旅に、地図はありません。
ただ、香のように漂うヒントを集めながら、
少しずつ「游」の輪郭を見つけていけたらと思います。

ときどき、寄り道をしながら。
その寄り道こそが、たぶん“游”の本質なのだから。


言葉のこと

「游(ゆう)」という言葉には、
まだ辞書にはない意味が宿っています。
けれど僕にとっては、
整いきった先に生まれる、しなやかな自由。
それが「游」です。

静けさの中に流れがあり、
流れの中に静けさがある。
そんな状態を目指して、
このノートを書き続けようと思います。


結び

このノートが、
誰かの中にある“まだ形にならない光”の、
小さなきっかけになりますように。


次の話へ

→ 止水ノート 第2話|止水の所作 — 静けさを取り戻すために

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